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「会社を伸ばすための経営学」(2021年7月号)を掲載しました

コラム
2021.7.1

「新たな時代の新たな発想のヒント」

深谷の皆さま、こんにちは。
春の総会シーズンを終え、商工会議所も、他の組織も、いよいよ本格稼働という時期になりました。
私の元にも様々な依頼が来ているのですが、本年は、傾向がいつもと大きく違うように思います。
例えば、秋になると、各団体が、展示即売会などのイベントを企画することが多いのですが、今シーズンは、コロナの影響もあり、Web開催の依頼が多くあります。
展示即売会って、そもそも、展示してある商品を、見て、触って、感じて、その場で質問や懸念事項を解決することで、売買などの契約が成り立つものなので、「それをWeb で行うってどうなの?」と疑問に感じてしまいますが、各団体の企画担当者も必死です。そこで、「何かないの?」と来るのですが、そのために私がいつも準備していることがあります。
まず、一つ目は、普段から新たな機械やソフトに興味を持ち、体感しておくことです。
私は、子供のころから、「新しいもの好き」「目移りしやすい」と揶揄されたほど、様々なものに興味を持つ傾向があります。私に経営を教えてくれた祖父も、「経営者は、何でも口に含み、食べられなかったら吐き出せ」と言われて育ちました。もちろん、これは興味を持って試せ、という意味で、本当に食べるわけではありません。今でも、会社の利益の5%程度は、「遊び」に使っています。費用対効果を考えずに、新たな世界を広げるために使うお金です。もちろん、このうちの90%以上は、失敗に終わりますが、できる限り底の見えない経営をするためには、必要な投資だと思っています。
これが、新たな発想を得るには大いに役に立ちます。そもそも、経営学においては、発想は、いきなり出てくることは、あまりないと言われています。基本は、「選択肢と確率」です。したがって、普段から選択肢を広げておくことは非常に重要ですし、少しでも体験することで、通用するかどうか、その大まかな成功確率が分かります。
二つ目は、アウトプットを普段から多くやっておくということです。
時間的な制約はありますが、できるだけ多くの人と話し情報を得ることはもちろんのこと、自分の考えや企画を話すことが重要です。中には、考えがあまりにも違う人もいますが、否定的な意見にも新たな発見があり、自分の企画を強化してくれます。特に昨年くらいからZOOMなどのWeb会議が一般的になり、普段会えない方とも気楽に会議ができたり、移動時間の短縮から効率的になったりしています。大事なことは、「何かを得ようとする前に自分から有益な情報を流す」、ということです。便利になった分、相手の選択肢も増えたわけですから、相手にも相応のメリットがなければ、ネットワークは広がりません。
話を元に戻します。Webでの展示即売会ですが、本年は、ライブ放送による即売会の機能を試してみたいと思います。ちょうど、TVショッピングのようなものですね。今までは、ライブ放送が終わった後でしか注文できなかったのですが、ライブ放送を見ながら、気になる商品をクリックし、タグをつけておいて、あとで購入できるシステムを組み込んで即売会を実施しようと思います。未知なる挑戦ですので、多大な不安もあるのですが、試行錯誤しながら最適なモデルを構築しようと思います。
皆さんも、新時代に新たな取り組みを試行錯誤してみてはいかがでしょうか?
(深谷商工会議所報2021年7月号より抜粋)

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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