深谷商工会議所が運営する起業支援サイト

最新情報

「会社を伸ばすための経営学」(6月号)を掲載しました

2017年6月2日最新情報

「地域リーダー育成戦略」

深谷の皆さま、こんにちは。今回は、ちょっと難しいんですけど、地域リーダーについてです。
経済産業省は、地域振興の重要点の一つに「地域リーダーの育成」を掲げています。これって別段、新しいことではなく、今までもさんざん議論して きたことなんですが、いざ、行動に移すことを考えると非常に難しい。
様々な問題、課題があるのですが、最大の問題は、「地域リーダーを公職でない人から選ぶとすると、自分の事業と公(地域のためにする事業)の利益 相反関係をどうするのか?」ということです。まず、「公職の人でない人から選ぶ」ということですが、地域活性化には「地域における自主的な活動」が 求められます。もちろん公務員がそのリーダーシップを取る場合もありますが、多くの場合、地域リーダーは地域住民、特に、地域に長い時間いる 地域企業主です。しかし、地域企業の第一目的は利益追求ですので、「本来事業と地域活性化事業における利益相反が起きた場合をどうするのか?」 というのが生まれてしまいます。
これに対する確固たる答えを私自身、見いだせているわけではないのですが、一つの考え方として、「事業の儲けのしくみの視点を変える」ことがある と思います。本来、ビジネスを考えるときは、顧客満足が最優先ですね。これを事業主と顧客との関係すなわち「線の関係」と考えます。一方で、地域 リーダーの視点では、顧客との関係ももちろんですが、地域資源や地域課題(社会問題)、行政、他の事業者との関係を考え、顧客の課題を解決する しくみをつくることを考えるのです。これは、様々なつながりが重要となってきますので「面の関係」と言うことができます。このように線から面へ視 点を変えて考える事が重要です。
具体的には、予算を使うコスト思考から、儲けを生み出すプロフィット思考への転換が必要です。ビジネス手法を活かし、「いかに外から資金を呼 び込むのか?」「いかに地域内で資金を循環させるのか?」を考えていきます。
まず、外から資金を呼び込む手段は、もちろん、補助金等の予算を引っ張ってくる方法もありますが、やはり一番はモノやサービスを売るという こと。そのためには、商品・サービスを開発し、「外に売るしくみ」や地域に来た方が「お金を落とすしくみ」を作らなければなりません。他地域に対 し比較優位がある商品・サービスは何なのか、それを使ってどのようにビジネスにビルドアップしていくのかが肝心です。
また、地域内で資金を循環させる手法については地域内でお金が使われ、地域でお金を循環させるしくみが必要です。そのためには、地域内に 魅力的な商店や飲食店、サービスがなければなりません。また、できる限り仕入も地域で行うのが理想ですので、地域のビジネスをともに発展さ せていけるような魅力的ある仕入先も重要です。
これらを実現するには、長期的な視野に立ち「しくみ」を作り出す必要があります。その中心となるのが、地域リーダーということになります。
リーダーシップはその素養も重要だと思いますが、何より、地域がリーダーを育てていくという感覚も必要なのはないでしょうか。例えば、リー ダー候補の方に、外との交流から適切な情報を得る場やリーダーシップを発揮できる実践の場を設けるといったことです。もちろん一朝一夕には育 ちません。地域の長期的視野が必要なのです。深谷から「新地域リーダー育成戦略」を発信していきませんか。
(深谷商工会議所報6月号より抜粋)

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

トップへ戻る