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「会社を伸ばすための経営学」(2020年9月号)を掲載しました

2020年9月1日最新情報

『決めてあげるというサービス』

深谷の皆さん、こんにちは。
コロナ禍の中、今後どのようなビジネスモデルを創り上げれば良いのかとお悩みの事業主様も多いのではないでしょうか。
これだけ大きな外部環境変化が起こったのですから、それはある意味当然だと思います。
逆に言えば、「私たち自身がどのような商品、サービスを売ったら良いか分からない時代なので、お客様も何を買えば良いのかが分からないのではないか」とも考えられないでしょうか。
例えば、コロナ禍の最中、炊事をすることが多くなり、スーパーに出かけても、いつもと同じような食材しか買わなかったり、家で過ごす時間が多くなったけれど何をすれば良いか分からなかったり…
つまり、現代は選択肢が多いうえに、大きな時代の変化があったことで、ますます、お客様自身が自分のニーズを分からなくなっていて、選択するストレスが増えているのかもしれません。
そう考えれば、これからは「決めてあげるサービス」が重要となってきます。具体的には、「お客さまの相談に乗りながら数ある商品から提案するサービス」、「ある程度の顧客ニーズを把握したらランダムに商品を決めてしまうサービス」などです。
例えば、最近コンビニなどでよく見かける「くじ商品」。アニメのキャラクターなどはある程度決まっているのですが、どんな商品が出るのかは運しだい。気に入らない商品が出る可能性もありますが、思わぬ商品が当たり、意外と嬉しかったりして、自分でも気が付かなかった潜在ニーズが表面化することがあります。
そういう意味では、私はJALの「どこかにマイル」というサービスがとても好きです。どこかにマイルは、日程を決めると、無料で飛べる4つの候補地が提示されます。この4つの組み合わせは何度かルーレットを回すことができます。「まあ、この4つの候補地だったらどこでもいいかな」というところで応募すると、後日、その4つの候補地のどこかの往復チケットがもらえるというものです。
もちろん、普通にマイルを使うよりもお得だということもあるのですが、私は、「どこに行くか天に(JALに)決めてもらう」というのがとても気に入っています。
ここ数年来、おかげさまで忙しくお仕事をさせていただいている私も、年に一度くらいは家族サービスをしなければなりません。(いや、したくなります…と言っておきます!)でも、特に毎年どこに行きたいという希望もなく、家族に希望を尋ねても「どっか楽しいところに連れて行って!」と言われるのが関の山です。行きたいところがないわけではありませんが、いつも同じようなところになってしまったり、「雨が降ったらどうするんだ」といったマイナス要因が目についてしまったりして、仕事では意思決定が早い私でもなかなか決められません。
過去には、意外なところに当たってしまい、ノープランで行った旅行がとても楽しかったこともあります。これは、今まで知らなかった価値に出会えるという意味では、想定していた価値を受け取るよりも大きなうれしさです。
食べ物ですと「食わず嫌い」といわれるものが、他のことにも意外と多いのかもしれません。他人や運に決めてもらうことで新たな価値を知るきっかけとするのです。ましてや、この場合、大枠では自分の好みを反映しているのですから、大外れはありません。
コロナ禍は人々の価値観を大きく変えたと言われています。この機会に、「決めてあげるサービス」を考えてみてはいかがでしょうか?
(深谷商工会議所報2020年9月号より抜粋)

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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