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「会社を伸ばすための経営学」(2020年10月号)を掲載しました

2020年10月1日最新情報

『渋沢栄一イズムで国難を乗り越えよう』

深谷の皆さま、こんにちは。
読書の秋と言いますが、残暑が残る中、私も読書を楽しんでいます。
確か、小学校3年生の時に担任の先生から、「読書は勉強ではないよ。楽しい遊びだ」と言われてから、急に楽しくなり、読書量が増えました。私の場合は、普段はいわゆる乱読で、マンガからビジネス書、小説、何かの解説本など広く読んでいるのですが、最近は、何かテーマを持って数冊揃え、まとめて読むようにしています。
今、私の中で最もホットなテーマは、何と言っても「渋沢栄一翁」です。「論語と算盤」はもちろんのこと、彼に関する本を手当たり次第に読み返し、挙句の果てには、高校生の時以来の「論語」にも挑戦しました。
本を読む醍醐味の一つは、「読んでいるときの状況によって、捉え方が異なり、得るものも変わる」ということだと思います。今回読んだ「論語」は、学生時代に読んだ時とは全く別物と言っても過言はありませんでした。また、コロナショック後の現在、「論語と算盤」を読み返してみると、今、必要な考え方やこれからの経営のヒントのオンパレードで、渋沢栄一翁は、今のような国難を想定して語っていたのではないかと錯覚してしまうほどです。
例えば、渋沢栄一翁は、「健全な国家は常識ある国民の上に成り立つ」と言っています。現在、私は、比較的大きな補助金の全国審査委員長をしていますが、コロナ後の不正申請の多さに心を痛めています。日本経済を立て直さなければならない今、できる限り早く補助金を必要な方に適切に届けたいのですが、こういう案件が散見されると、審査も厳しくなり、時間がかかってしまいます。
なくしてみて初めて分かるのも恥ずかしい話なのですが、コロナ前の日本は、かろうじて渋沢栄一翁が目指した常識人の国であったと思います。でも、今、当たり前のことが当たり前に通らなくなってきてしまっているのではないでしょうか。
今、このタイミングで渋沢栄一翁がクローズアップされたのは、やっぱり意味があったのだと思います。
コロナショックのようなことが起こると、今日明日の経営が心配ですから、どうしても近視眼的になってしまいます。渋沢栄一翁も、「まずは目の前の仕事に全力を尽くせ」とおっしゃっていますので、それは重要なことです。
しかし、一方で、渋沢栄一翁は、将来の国や産業のカタチをはっきりとしたビジョンを持って語っています。今の私たちに欠けているのは、これからの日本産業界に何が必要となるのかを中長期的に考えることではないでしょうか。そんな大きなことや遠い先のことまで考えなくてはいけないわけではありません。現代経営学では、5年程度先の中期目標を掲げながら経営を考えるというのが基本です。
コロナショック後の深谷ビジョンを地域一丸となってつくろうではありませんか。

(深谷商工会議所報2020年10月号より抜粋)

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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