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「会社を伸ばすための経営学」(2021年2月号)を掲載しました

2021年2月1日最新情報

『経営学で中古車を買う』

深谷の皆さま、こんにちは。
先日、お世話になっている方から、妻の使っているワンボックス車を譲っていただきたいとの申し入れがあり、「子育てに貢献しこんなボロボロの車で良かったら」ともらっていただきました。
とはいえ、我が家は2人の小学生がいますので、私の車を妻に譲り(これは、おそらく「取られ」と表現したほうが良いのでしょうか?)私が乗る車を中古車で探すこととなりました。
経営者が中古車を買う場合、何よりも気になるのが減価償却ではないでしょうか?中古車は新車と違った減価償却方法が用いられるのですが、6年落ちよりも古いものは2年になります。会社の状況にもよりますが、これは使いようによっては、非常に魅力的です。
次に相場。中古車市場は定額がないので、相場で動きます。需要と供給で考えると、需要が多い時期には当然相場が上がります。逆に供給が多い時は相場が下がる傾向にあります。つまり、売る人が多く、買う人が少ない時期に買うのが基本的に有利と言えます。
今回は下取りがないので関係ありませんが、下取りがある場合、新たに得る車の価格から下取りに出す車の価格を引いたものがお客様の実質の負担額になります。お客様は、この金額が小さければ得ですし、業者は大きければより多くの利益が出ます。業者側からすると、価格競争をするには、新たに販売する車を値引きする方法と、下取る車をより高く査定する方法があります。経営学や心理学の「保有効果」を考えると、基本的に人は、自分が所有しているものの価値を大きく思ってしまうものなので、下取る車の査定額を高くしたほうが、より喜んでもらえます。つまり、「販売価格に関しては正直価格でぎりぎりでやっていますので値引きができません。でも、お客様の車を拝見させていただくと、すごく丁寧に乗っていたのですね。特別に査定金額を上げさせていただきます」と言った方が、売買が成立する可能性が高いのです。
このほかにも、技術的な観点や、車の人気、メーカーの信頼度など、様々なことを考慮して考えなければなりませんし、人それぞれかけられる時間や労力、それから情報量も異なります。当然、好みもありますね。
これだけの変数があり、複雑なことを考えて、より有利なたった一つのものを探すのはとても大変です。
では、経営者にとって、どのようにして中古車を買えばよりお得になるのでしょうか?
決定的な方法はないとは思いますが、一番確率が高い方法は、「普段からより広く強いネットワークを持ち、信頼できるプロに、こちらの要望を正確に伝え、任せる」ということだと言えます。
経営資産は、有形資産と無形資産、そしてヒトの3つに分かれます。お金は有形資産ですので、これを削減するには、ネットワークや信用、つまり無形資産を使うことを考えるのが最適です。
このように考えると、経営においても、無形資産の影響が非常に大きいことが分かります。経営学は普段の生活やちょっとしたことでも使えますし学べます。たかが中古車と言わず、是非、興味を持って考えてみてはいかがでしょうか。
(深谷商工会議所報2021年2月号より抜粋)

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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