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お知らせ

「会社を伸ばすための経営学」(2021年4月号)を掲載しました

コラム
2021.4.1

「サーキュラーエコノミーをビジネスに取り入れる」

深谷の皆さま、こんにちは。
いよいよ新年度ですね。昨年度は、コロナ関連の暗い話題が多かったので、本年度は、気持ちも新たに前向きに進んでいきたいですね。
コロナのような印象強い話題があると、他が霞んで見えてしまうことはよくありますが、そういったことが、1年以上続いてしまうと看過できない状況になってしまうこともあります。
もちろん、コロナ対策は私たちの緊急かつ重要な課題ですので、全力で対応しなければなりませんが、例えば、東日本大震災からの復興、事業承継問題、経営効率化の問題、国際問題など考えなければならない問題が山積みです。これらにも対処していかなければ、後の世代に大きな十字架を背負わせていくことになってしまいます。その中でも待ったなしの重要課題は環境問題、特にリサイクル問題ではないでしょうか。
リサイクルには、そのモノ自体を再利用する「マテリアルリサイクル」、廃棄物に科学的処理をして原材料に戻してから再利用する「ケミカルリサイクル」、燃やすなどしてエネルギーとして利用する「サーマルリサイクル」の3種類があります。しかし、サーマルリサイクルのように、リサイクルと付いているものの実際は焼却処分と変わらないものであったり、マテリアルリサイクルやケミカルリサイクルと言っても、他国にゴミを「資源」として送ってしまっているような例もあります。
リサイクル問題の難しいところは、動脈(ものを作る)と静脈(廃棄物を再利用する)の量的バランスがとりづらいことと、動脈よりも静脈の方がお金や時間や手間がかかりコスト高になってしまうことです。
これらを解決する一つの方法は、サーキュラーエコノミーの実行です。サーキュラーエコノミーとは、廃棄物の発生抑制または廃棄物からリサイクルするという考え方ではなく、そもそも廃棄物という概念を無くすことです。つまり、廃棄物が発生しないようにビジネスモデルをデザインしなおすのです。
例えば、次のようなことが考えられます。
①なるべく長く使える商品を作ってメンテナンスやバージョンアップで収入を得るビジネスモデルにする
②原材料になるべく循環させやすい材料を使う
③データ納品などをして、なるべくモノや紙などの物質を使わないビジネスモデルにする
④モノを売るのではなく、例えばレンタルなどにしてコト(効用)を売る
これらは自然環境を守るだけでなく、今後発展するビジネスモデルのヒントとなるのではないでしょうか。地球にやさしく、有望なビジネスモデルができるなんて一石二鳥ですね。しかも、今年度はビジネスモデルの変換をするときに使える大型補助金が出ています。こんな
言葉はありませんが、一石三鳥と言えるかもしれません。
これらは難しいことではなく、リサイクル企業ではない小さな企業でもできることがあるはずです。ぜひ、皆さんも、この機会に考えてみてはいかがでしょうか?
(深谷商工会議所報2021年4月号より抜粋)

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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