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「会社を伸ばすための経営学」(2022年4月号)を掲載しました

コラム
2022.4.1

現代のアニメは大人がターゲット?

 深谷の皆様、こんにちは。
 キングダムという大人気アニメの第4期が4月からNHKで放送されます。
「経営の気づきのためのコラムなのになぜアニメ???」と思われる方もいらっしゃるかと思いますが、昨今のアニメは過去のものと全く様相が異なり、経営者も注目に値すると思います。
 このアニメは土曜日の24時(日曜日の0時)からNHKで放送されます。もちろん、録画して見る子供も多いかと思いますが、それにしてもこの時間帯ですので、子供向けではなく、大人向けと言えるでしょう。
 また、コストにおいても、NHKなので高い安いという概念ではないかもしれませんが、この放送時間帯は安いと思われます。さらに、声優も若手を起用したり、アニメもソフトを活用したりして製作コストも抑えられているかと思います。
 販売においても、放送後すぐにインターネット上での動画配信サービスであるネットフリックスで見れることから、最初からテレビ用というよりもそういったものを意識して製作しているのでしょう。つまり、課金モデルが複数存在しているのです。
 また、今回放送されるのは、シーズン4ということですが、継続性を持たせることで、販売促進費を抑えたり、固定ファンの獲得をしたりしているのだと思います。その分、SNSなどでも話題になりますので、当然販売促進費も抑えることができます。
 内容も、何しろ、あの悪名高かった「秦の始皇帝」が中華を統一する物語ですので、一世代前にあるような完全懲悪ではなく、主人公がヒーローでもあり、侵略者でもある物語です。(主人公は始皇帝の友人であり部下の李信です)
 私は小学3年生になった息子と共に見ているのですが、「小学生に理解できるのか?」と思えるような複雑な内容で、戦術なども本格的なものを用いたり、経営の勉強でも使えるようなリーダーシップや戦略論が出てきたりと大人でも十分夢中になれます。私など、職業柄、これを教材に経営の勉強ができるのではないかと本気で考えてしまったほどです。
 舞台は今まで日本ではあまりクローズアップされていなかった三国春秋時代です。項羽と劉邦や三国志の前で、三国志の登場人物の祖先と言われる人たちも登場するので、三国志世代の大人たちにもすんなり入っていける事かと思います。原作は漫画ですので、歴史上の人物がかわいらしい女の子になっていたり、登場時期が前後したり、部隊を率いる将軍が武人になっていたりして、フィクションも多いのですが、基本的に歴史に忠実です。もちろん、秦の始皇帝が中華を統一することは誰でも知っていますし、私は、昔から春秋時代に興味があり、事の顛末をある程度知っているのですが、それでも、ストーリーの行き先が気になり、私も息子も、アニメと原作の漫画にのめりこんでしまっています。
 息子も私と風呂に入るとキングダムの話題でいっぱいです。実は、ドラえもんやクレヨンしんちゃんだと、なかなか会話が続かないのですが、キングダムだと、人としての考え方や組織の運営の仕方、目標を持つことの重要性やその目標をどのように達成していくのかなど、様々なことを分かりやすく教えてあげられるので、息子とのコミュニケーションや教育にも役立っています。
 私は、子供のころを除くと、ちょっと前までアニメには全く興味がありませんでした。でも、最近のアニメは「侮ってはならぬ」と強く感じた次第です。皆さんも是非、注目してはいかがでしょうか。好き嫌いはあるかと思いますが、興味を持てるかもしれませんし、経営の教材にも良いかと思います。

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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