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「会社を伸ばすための経営学」(2024年11月号)を掲載しました

コラム
2024.11.1

「料理をしていて思うこと」

 最近、私は、料理に力を入れています。というのも、50歳になって、大病をしたせいもあり、健康に関心を持ったからです。まあ、よくある、「こだわりの男料理」というわけではなく、毎日の夕飯をつくるだけなのですが…。毎日家族の分も作ると大変ですね。嫁に、今までこんな苦労を掛けていたのかと反省しきりです。
 毎日の食事は、魚料理、肉料理(炒め物)、汁物で構成を考えています。魚料理は、焼くか、煮るか、たまに揚げたり、生で食する刺身なんかもあります。肉料理は、炒めたり、カレーなどのように鍋で作ったり、たまに餃子やシュウマイのようなものをつくったりします。汁物は、大抵がみそ汁で、たまにスープをつくったりします。おふくろが毎日食べに来るのですが、同じものが続くとうるさいのでメニューには気を使います。
 最近、特に気になるのは、食費です。食品の価格が、平均2割程度高くなったと聞きますが、私の肌感覚だと、3割から5割くらい高くなった感じです。「食品は相場だから」とよく言います。確かに天候などの影響は大きいでしょう。でも、私は、この相場は今後続いていくと思います。いや、下手すれば、ここ数年で、もう2割くらい上がるのではないかとさえ思っています。
 理由はいくつかあります。まず、国内の農業実態です。政府は農家を増やそうと躍起になっています。でも、その実態は「付加価値を付けて高く売る」といったものです。特に若手にはそう言い続けてきました。それ自体はいいのです。でも、私たちが大量に使う普通の野菜の生産はどうなるのでしょうか。その担い手の多くは高齢者です。私は、高齢者が悪いと言っているわけではありません。でも、労働力としては徐々に落ちていってしまいます。生産量が減ってくるのは当たり前でしょう。
 第二に海外からの輸入です。スーパーを見ても明らかなのですが、海外からの輸入品の割合が高まってきました。これは、前述した通り、国内での産業が落ちたのもあるでしょうが、我々が国産のものを買えなくなったのが大きいでしょう。海外のものが、一概に悪いとは申しませんが、特に国内産がほとんどだった豚肉のようなものが海外産に代わると違和感が残ります。
 第三にエネルギーの問題があります。日本は海外からほとんどのエネルギーを輸入しています。ちょっと誤解を受ける表現かもしれませんが、円安をみても世界から徐々にその影響力を失いつつある日本は、その調達にも様々な問題が生じつつあります。エネルギーは飼料等にも大きな影響を与えますので、この問題も大きいです。
 長年タブー視されてきましたが、そろそろ大規模農園だとか、機械化を本格的に進めてみてはいかがでしょうか。また、私たちもどうやったら日本の農業を救うことができるのかをもっと強く考えてみる必要がありそうです。経済は生き物ですので、こういった変化から、どんな行動ができるかを考えていかなければなりませんね。

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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