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「会社を伸ばすための経営学」(2025年3月号)を掲載しました

コラム
2025.3.1

「スキー」

 深谷の皆さん、こんにちは。突然ですが、先日、私は親子でスキーに行ってきました。私とスキーではイメージが合わないと思いますが、学生時代は何回も行きましたし、何しろ私の貴重な修行サラリーマン時代は長野県で過ごせたので、そこで大会にも出場していました。でも、50代に入って「今更なぜ?」と思った方もいると思います。そうなんです。私、スキー板を履くのは20年ぶりなんです。
 やろうと思ったきっかけはいくつかあるのですが、最大となったのが、脳梗塞です。私は、23年に脳梗塞になって、半年ほど、入院生活を余儀なくされていました。今は、復帰していますが、病院でのリハビリは欠かせません。
 退院してから、できなくなったことや、失った仕事、失った立場などは、ここでは書ききれないほどです。全てが悪意のあるものではありません。いや、多くの場合は、私の身体を気遣ってのものでしょう。だから、それは仕方ないと思います。でも、今まで分刻みに動いてきた人間が、一転し、膨大な時間を余らせてしまいました。
 そこで決めたことが、「脳梗塞の人ができないことに挑戦しよう!」ということです。例えば、階段の2段飛ばし。力が弱くなった右足で登ります。確かに最初にやったときは、力が入らず、頭から落ちました。バカなことですね。もちろん、医者には言っていません。看護師にだって、言わなくてはならなくなって初めて言ったくらいですから…。そんなこと、って言わないでください。私は真剣です。
 今回のスキーも私なりの挑戦です。今の私にとってスキーをすることは決して簡単なことではありません。何しろ、駆け足(早歩き)もできないのですから…。でも、挑戦してみたいのです。いや、「みたい」というと語弊になります。「挑戦すべきこと」が本音でしょうか。結果は、惨敗でした。私が思い浮かべていた滑りとは、程遠かったです。決して、簡単にとらえていたわけではありません。でも、想像以上にひどかったです。でも、何とか、初心者コースを滑って来れましたし、2日間、休みながらも楽しんできました。子供たちも楽しそうでした。想像とは違うので落ち込みましたが、また、自分の現在位置が分かったのと、その状況で何ができて、何ができないのかを分かったということでは、また収穫だったんだと思います。
 これって経営にも当てはまると思います。経営にとってトラブルはつきものです。できていたことができなくなることもあるかもしれません。こんな時に、「できないものは仕方ないだろ!」って投げるのは簡単です。でも、できることは何なのかを考え、実践してみること、挑戦してみることが重要です。それができたからどうってことにはならないかもしれません。結果的にできなかったってことになるかもしれません。でも、今の自分たちにとってできる最大限のところに勝負し続けることが大切だと思うんです。これからも私はバカなことに挑戦し続けたいと思います。

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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