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「会社を伸ばすための経営学」(2025年4月号)を掲載しました

コラム
2025.4.1

「最近の漫画がすごい」

 深谷の皆さん、こんにちは。最近、温泉に行きました。温泉自体は非常に良く、皆さんにもそのお話をしたいのも山々ですが、今回のお話はその時にたまたま、休憩所に置いてあり、手に取って読んだ漫画についてです。
 私は字を読める前から漫画には親しんでいて、主に学生の時まで、週刊ジャンプ、マガジン、スピリッツなど毎週4、5冊読んでいました。当時は漫画が好きでしたが、最近は「キングダム」以外あまり読んでいません。しかし、久々に、読んでみると一転、私の印象が変わりました。面白いのです。
 最近の漫画の特徴としては、まず、ジャンルがいろいろあるということです。中継ぎの野球選手とか、スカウトとか、裁判官とか、担任を持っていない教師とか、様々な職業がとり上げられています。漫画ですから、そのほとんどがフィクションですが、いろいろな業種に興味が持てるという意味では素晴らしいと思います。社会勉強にもなりますしね。
 次に、どう考えても子供をターゲットにしていないものもあるということです。漫画というと、子供や学生のものという雰囲気がありましたが、今は、大人が読んでも、いや、大人になって読むからこそ、おもしろいし、意義があるものが多くあります。そういった面では、漫画を読む層が広がったと思います。
 最後に、目的別のものが多いということです。私が子供のころの漫画の目的は、多くは「娯楽(暇つぶし)」でした。でも、今は娯楽だけではなくて、例えば「インベスターZ」のような投資に役立つとかといった目的が明確なものがあります。もっとも漫画ですので、そこで得た知識を妄信するのはどうかとは思いますが、そこに興味を持つにはとても良いのではないでしょうか。インベスターZも、共感する部分と、矛盾していると思ったり、正直、それは違うと感じたりすることもありますが、そういうところも含めて、投資に興味を持つということでは、非常に良いエントランスだと思います。
 日本は漫画大国だと言われています。私も全くその通りだと思います。その要因の一つは、「日本人は空想が得意だ」という特徴があります。私たちも普通に空想で遊びますが、これは他国では珍しいことだそうです。それを漫画という手段で描くのですから、素晴らしいことですね。一方、それにあぐらをかいていると、おそらくその特徴はどんどん他国にとられていくと思います。漫画をもとに作られたアニメを見ると、製作人に外国の方の名前が増えていますし、AIで作成もできるようになりました。人件費の問題や、製作物の広がりなどの問題もありますが、アニメがもたらす利益の一部(大部分かもしれません)が他国に流れているのです。
 今私たちにできることは、こういった私たちの特徴に気づき、それを再評価し、これからの活かし方を考えることなのではないでしょうか。例えば、著作権の問題がありますが、漫画をどのように商売に活かすかや、どのようにブームを活かすかを考えてみてはいかがでしょうか。

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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