「会社を伸ばすための経営学」(2025年5月号)を掲載しました
「アメリカの大統領」
深谷の皆さん、こんにちは。ここ最近、経済の動きが、ますます分かりづらくなってきています。日本経済にとって目下の関心事はトランプ政権ですね。昔から「アメリカが咳をしたら日本は風邪をひく」というほどアメリカの影響度は大きかったわけですが、最近はますますそうなってきているように感じます。人によっては、「最悪の大統領だ」なんて言っていますが、私は、非常に接しやすい方だと思います。
彼の身上は、アメリカンファーストです。つまり、多少の好き嫌いはあっても、最終的にアメリカが得をすれば良い、という考え方です。それってどうなの?と私も思いますが、アメリカが選んでしまったのですから仕方ありません。でも、そういった点では、行動がわかりやすくて対応しやすいとも言えます。
今、4月上旬ですが、日経平均が31,000円まで落ちてきています。明日、大幅に反発するかもしれませんし、ますます下がるかもしれません。これは、アメリカの株が大幅に下がったことを受けての影響だと言われていますが、確実にわかっているのは、アメリカ株は上がる、ということです。本当にお金があったらもっと投資したいくらいです。投資は自己責任でお願いします。責任は負いませんよ。
こんな状況ですから、経営も不透明な状況です。中には、業界の景気が相当冷え込んでいる、なんて方もいるでしょう。何を隠そう、私のいる経営コンサルタント業界も、過去最多の倒産件数です。正直、ここらで閉めよう、と考えている方も多い事でしょう。
でも、経営はトレンドに流されてはいけません。つまり、ここで閉めるなんてもったいないのです。冷静になって考えてください。「あなたの会社はあなたが給与をもらわなければつぶれますか?」、「1か月、いくらのマイナスですか?」、「給与がなければ生活できないというなら、最低限いくらあれば生活できますか?」、「その金額は、給与でないカタチでもらうことはできないんですか?」。
ただし、今、必要なのは、イノベーションです。いくら我慢していても、イノベーションがなければ、多少の景気差はあっても、どんどん追い込まれていきます。味方が助けに来ない籠城戦のようなものですね。では、イノベーションとは何か。それは、誤解を恐れずにわかりやすく言うと、「新しいこと」です。でも、新しいことは、成功しづらいでしょう。状況は違えど10%くらいしか成功しないかもしれません。
だったら10個やればいいのです。ただし、失敗した時の損害を最小限にする努力が必要かもしれません。そうすれば、確率が10%以下でも生き残れます。さあ、ノートを取り出して。今から行う新しい事を10個書き出しましょう。
株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩