「会社を伸ばすための経営学」(2026年2月号)を掲載しました
「2月を使いこなす」
深谷の皆さん、こんにちは。2月ですね。1年で一番短い月です。ついこの前「今年もよろしくお願いします」と言っていた気がするのに、気がつけばカレンダーはもう2枚目。毎年のことですが、2月はあっという間に終わってしまう印象があります。
先日、ある経営者の方とお話ししていたとき、「2月って、何をしたらいいのか分からない月だよね」という話になりました。確かに、年始の目標を立てる1月ほどの区切り感はなく、年度末の3月ほどの切迫感もない。だからこそ、気づけば通常業務に追われて終わってしまう。思い当たる方も多いのではないでしょうか。ただ、経営の視点で見ると、2月は意外と重要な月だと思っています。理由は単純で、「立ち止まって考える余白が残っている最後の月」だからです。3月に入ると、決算、異動、年度替わりの準備など、一気に慌ただしくなります。その点、2月は、まだ頭を使う余裕があります。
この時期におすすめなのが、「数字を眺めること」です。といっても、難しい分析をする必要はありません。売上が伸びている商品、あまり動いていない商品、利益を出している仕事、忙しい割に儲からない仕事、こうしたことを、ざっくりとでいいので書き出してみる。それだけでも、自社の姿が少し違って見えてきます。もう一つは、「やらなくてもいい仕事」を探すことです。長く事業を続けていると、「昔からやっているから」「とりあえず続けている」という仕事が増えていきます。もちろん、それ自体が悪いわけではありません。ただ、本当に今の経営に必要なのか、一度立ち止まって考えてみる価値はあります。2月は、その棚卸しをするのにちょうどいい時期です。
人のことも同じです。誰がどんな役割を担っているのか、負担が偏っていないか。普段は見過ごしがちな部分ですが、忙しくなる前に一度見直しておくと、後々かなり楽になります。大きく変えなくても、「把握している」だけで違います。
2月は短い月です。だからこそ、何か大きな成果を出そうとしなくていいと思います。その代わり、「考えた」「整理した」という実感を残す月にしてみてください。派手なことは何も起きませんが、その静かな準備が、春以降の経営を支えてくれます。気づけば今年も、もう十二分の一が過ぎました。2月をどう使うかで、この一年のリズムは意外と決まってしまいます。慌ただしく過ぎ去らせてしまうのか、それとも少し立ち止まるのか。そんなことを考えながら、この短い2月を過ごしてみるのも悪くないかもしれません。
株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩