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お知らせ

「会社を伸ばすための経営学」(2022年8月号)を掲載しました

コラム
2022.8.1

「ちょっとした小さな行動から大きな成果につなげる」

深谷の皆さん、こんにちは。
 先日、深谷商工会議所の職員から、興味深い電話がかかってきました。今年のセミナーの目玉として、ちょっとした行動から事業が変わる「気づき」のセミナーをやりたいとのことです。
 私はどちらかというと、「ビジネスモデル、つまり事業全体から考えることで、大きな付加価値が生まれる」と考えていますが、一方で、「事業を大きく変えるのは小さな一歩からだ。何もしなければ何も変わらないから、小さくとも何かを始めるべきだ」という考え方もあり、多くの小さな企業にとってはこちらの方が取り組みやすいのかもしれません。
 ここで懸念するのが、「こんなに小さな行動で、この混沌とした時代に間に合うのか?本当に効果が出るのか?」ということです。
 ところで、皆さんは、ボディビルダーに高学歴の方が多いのをご存じですか?例えば、日本を代表するボディビルダーのマッスル北村さん、佐々木卓さん、石井直方さんは東京大学卒業、山岸秀匡さん、山本義徳さんは早稲田大学出身です。ともすれば、ボディビルダーと頭脳の関係は、真逆のようなイメージがある中、なぜ相関関係があるのでしょうか?
 要因としては、「我慢強く続けられる」、「効率性を勉強している」、「食事や睡眠など筋トレだけでなく、間接的に重要なことを勉強している」など、たくさんあるかと思いますが、その中で私が特に着目したいのは、「今行っている行動の意味(目的)を理解したり、納得したりしながら行っていること」です。
 単純に力任せにトレーニングなどを行うよりも、「このトレーニングの目的は何か?」「今、どの筋肉を鍛えているのか?」「これはどのくらいの負荷が最適なのか?」などを意識しながら行う方が、圧倒的に効果が高くなると数々の実験データが物語っています。
 私たちの経営にも同じことが言えるのではないでしょうか。
 つまり、「ちょっとした行動」でも、「今、何のために行っているのか?」、「これを行うことで、どんな波及効果を狙うのか?」、「これはどの程度まで行うべきなのか?」などを考えて実行し続けることで、大きな成果につながります。
 ちょっとしたことであっても、全てのことを表しているという意味の「一事が万事」という言葉があります。おおむね悪い方で使われますが、逆に、ちょっとした小さな良い行動が、大きく全体を変えると捉えることもできるのではないでしょうか。
 深谷商工会議所では、今年度、講習会などを行い、皆さんにちょっとした行動を、納得しながら決めて、始めていただくことを推奨していきます。
 また、この、ちょっとした行動を「習慣」となるまで、続けることで大きな成果につながると渋沢栄一翁もおっしゃっています。是非、続けていきましょう。商工会議所もサポートいたします。
 自分一人で新たな行動を始めて続けるのは、なかなか難しいことかもしれません。しかし、商工会議所で、みんなでスタートを切れば、始めやすく、続けやすいのではないでしょうか。是非、ご参加ください。

株式会社ディセンター代表取締役 折原 浩

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